11弦ギターについて

一般に知られているギターは“６弦”ですが、１１弦ギターの特徴は、その６本の弦に、番外弦として、更に５本の弦が加えられています。

また、弦長も一般のギターより３フレット（ギターの指板に付いている金属の目盛り）短く、従って、全体の音程も短３度高くなっています。
もっと別の言い方をすると、ノーマルな６弦ギターに、カポタストを３フレットに取りつけ、そこから番外弦を音階で５本加えたというものです。別名“アルトギター”とも呼ばれているこのギターは、４０年程前にスウェーデンのGeorg Bolin(1912-1993)によって作られました。

これは、ギタリストの重要なレパートリーのひとつである、ルネッサンス・バロック期の音楽が、ヨーロッパの古楽器である“リュート”のために書かれていることから、それらの曲を原曲により忠実に演奏するべく、リュートの調弦を持ったギターとして開発しようとしたものです。

まだ、世界的にはあまり知られていないこのギターは、発祥地であるスウェーデンを中心に演奏されているようです。